ギタリストの思考!(考え方)

ギターを久しぶりに再開する人へ|大人になってからもう一度楽しむための練習法

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久しぶりにギターケースを開けて弾いてみたら、

「こんなに指が動かなかったっけ?」

「昔はもっと弾けたはずなのに……」

そんなふうに感じることがあります。

私自身、ギターを始めてから25年以上になりますが、その間ずっと同じペースで練習を続けてきたわけではありません。

ほとんどギターを弾かなかった時期もありますし、若い頃と比べれば、現在は練習時間もかなり変わりました。

ただ、長くギターと付き合ってきて思うのは、一度離れたからといって、それでギターが終わるわけではないということです。

久しぶりなら、久しぶりなりの始め方があります。

この記事では、ギターを再開したい大人に向けて、私自身の経験から「何から練習すればいいのか」「最初は何をやらない方がいいのか」、

そして大人になった今だからこそ感じるギターの楽しさについて書いてみたいと思います。

久しぶりにギターを弾くと、思っている以上に感覚が落ちている

私にも、ほとんどギターを弾かなかった時期があります。

25歳の頃、カナダのトロントへ行ったときのことです。

日本から楽器を持っていかなかったため、現地へ着いてから1か月弱はほとんどギターを弾きませんでした。

その後、トロントの楽器店へ行ってギターを購入し、再び弾き始めました。

たった1か月程度でも、久しぶりに弾くと身体の感覚には違いがあります。

特に私が感じたのは、左手のフィンガリングと右手のピッキングです。

以前なら自然にできていたことでも、微妙に自分のイメージと身体の動きが合わない。

弦飛びやスキッピングのように、左右の手のタイミングが必要になるテクニックでは、その違いを特に感じます。

さらに単純な話ですが、弾いていないと指先の皮膚も薄くなっています。

久しぶりに長時間弾けば、すぐ指が痛くなります。

数年単位のブランクがある人なら、

「昔は弾けたのに、全然弾けなくなっている」

と感じても不思議ではありません。

でも、そこで焦る必要はないと思います。

まずは頭の中に残っている昔の感覚と、現在の身体とのギャップを少しずつ埋めていく。

再開するときは、そこから始めれば十分です。

ギターを再開した最初の1週間は、基礎練習から始める

フィンガリング

もし私が数年ぶりにギターを再開するとしたら、最初の1週間は基礎練習を多めにします。

たとえば、

  • クロマチックスケール
  • Cメジャースケール
  • ゆっくりしたピッキング
  • 簡単なコードやフレーズ

などです。

いきなり上達することが目的ではありません。

まずはギターを持つこと、弦を押さえること、ピックを当てることに身体をもう一度慣らしていきます。

特にクロマチックスケールのようなシンプルな運指練習は、自分の指が現在どの程度動くのかを確認するのにも向いています。

運指の感覚を戻したい方は、こちらの「1日5分でできる運指練習」も参考にしてみてください。

1日5分からできるギターの運指練習|フィンガリングの基礎を整える4つのエクササイズ

昔の感覚に無理やり戻そうとするのではなく、

「今の自分はこれくらい動くんだな」

と確認するくらいでいいと思います。

基礎練習だけではなく、昔好きだった曲も弾く

ただし、基礎練習だけをひたすら続けるのはおすすめしません。

理由は単純で、飽きるからです。

クロマチックばかり30分やって、

「ギターってこんなにつまらなかったっけ?」

となってしまっては本末転倒です。

そこで、昔弾いていた曲を思い出しながら弾いてみます。

全部弾けなくても構いません。

イントロだけでもいいですし、好きだったリフだけでもいい。

昔何度も弾いた曲なら、指が意外と覚えていることもあります。

基礎練習で身体を戻しながら、好きな曲で気持ちも戻していく。

久しぶりのギターでは、このバランスが大切だと思います。

再開直後に難しい曲や速弾きをやらない

反対に、私なら再開直後にはやらないことがあります。

それが、いきなり難しい曲へ挑戦することです。

特に速弾きや、フィジカル的に負荷の高いテクニカルなフレーズ。

昔弾けていたとしても、ブランク直後なら思ったように弾けない可能性があります。

すると、

「昔は弾けたのに」

「こんなに下手になったのか」

とイライラしてしまいます。

せっかくギターを再開したのに、それが原因でもう一度ギターを置いてしまったら意味がありません。

昔の自分と勝負する必要はないと思います。

ギターを何年弾いても上手くならない人へ|25年以上弾いてわかった「伸びる練習・伸びない練習」

今の身体に合わせて、簡単なところから感覚を取り戻せばいい。

難しい曲は、そのあとでも逃げません。

忙しい大人なら1日20〜30分でも十分

社会人になると、学生時代のように何時間もギターを弾くのは難しくなります。

仕事もありますし、家庭やほかの予定もあります。

私自身も、10代や20代前半の頃と現在では練習時間が違います。

だから、大人がギターを再開するなら、最初から「毎日2時間練習する」といった目標を立てなくてもいいと思います。

現実的には、1日20〜30分弾ければ十分です。

たとえば30分なら、

最初の10分程度を基礎練習に使って、残りの時間で好きな曲を弾く。

それくらいでもいい。

さらに忙しい日は10分だけでも構いません。

重要なのは、長時間練習することより、

「またギターを触る生活」に戻していくこと。

一度その習慣が戻れば、もっと弾きたい日は自然に練習時間も増えていきます。

若い頃と今では、ギターで求めるものが変わった

スティーブ・ヴァイ(瞑想)

10代や20代前半の頃の私は、今よりもギターのテクニックを求めていました。

  • もっと速く弾きたい。
  • 難しいフレーズを弾きたい。

そういったことに面白さを感じていた時期です。

もちろん、今でもテクニックは大切だと思っています。

ただ、長くギターを弾いてきた現在は、それだけではなくなりました。

たとえば、

シンプルなフレーズを、どうすればいい音で出せるのか。

以前よりも、そういうことを考えます。

リズムもそうです。

同じ音を弾いていても、タイミングや音の長さ、強弱が少し違うだけで聴こえ方は変わります。

そして長く弾いていると、自分なりの手癖もできます。

若い頃なら「手癖をなくしたい」と考えることもあるかもしれません。

でも今は、良い意味での手癖やニュアンスは、その人の個性にもなると思っています。

速く弾けることだけが、ギターの上手さではありません。

どんな音を出したいのか。

大人になってからギターを再開すると、昔とは違う面白さに気づけるかもしれません。

「昔はもっと弾けたのに」と落ち込まなくていい

ギターを再開すると、どうしても昔の自分と比べてしまいます。

その気持ちは私にも分かります。

でも、昔と同じように弾けるかどうかだけを基準にしてしまうと、ギターを楽しめなくなってしまいます。

そもそも、ギターを弾く目的は人によって違います。

本気でもう一度上達したい人なら、練習量を増やしていけばいい。

一方で、仕事が終わったあとに20分弾くだけで気持ちが整うなら、それも立派なギターとの付き合い方だと思います。

私にとってギターを弾く時間には、少しセラピーに近い感覚があります。

その日の自分の感情が、音に出ることがあります。

今日は気持ちよく弾ける。

今日は妙に集中できない。

そんな自分の状態に気づくこともあります。

ある意味、ギターを弾きながら自分自身と対話しているのかもしれません。

だから、昔より弾けなくなったことだけに目を向けるのではなく、今ギターを弾いている時間そのものを楽しむ。

大人になってからは、それも大切だと思っています。

ギターを長く続けて得たものは、テクニックだけではない

25年以上ギターを続けてきて良かったと思うことは、たくさんあります。

もちろん、弾けなかった曲が弾けるようになることも嬉しい。

でも、それ以上に大きかったのは、人とのつながりです。

  • バンドを組んだこと。
  • セッションをしたこと。
  • 音楽の話を通じて人と仲良くなったこと。

年齢や立場が違っても、同じアーティストが好きだと分かった瞬間に会話が始まることがあります。

海外でもそれを感じました。

音楽やギターは、単なる趣味を超えて、人とコミュニケーションを取るための一つの手段になりました。

そして、ギターを持っていない時間にも影響があります。

新しい音楽を聴いて、

「このメロディー、いいな」と思ったら、あとでギターを持って耳で探してみる。

映画を観ていて格好いいサウンドトラックが流れたら、そのメロディーだけ耳コピーしてみる。

そんなことを今でもします。

音楽をただ聴くだけではなく、少し違った角度から楽しめる。

ギターを続けてきたことで、音楽に対して心が動く瞬間が増えたようにも感じています。

ギターの上達が早い人は、色んな音楽を聴いている|ジャンルを広げることの大切さ

ギターは、一生付き合える友達だと思う

もし30代、40代、50代になって、

「昔ギターを弾いていたけど、また始めようかな!?」

と思っているなら、私はもう一度触ってみてほしいと思います。

昔のように弾けなくても構いません。

毎日弾けなくてもいい。

仕事が忙しくて、しばらく触らない時期があってもいいと思います。

楽器は逃げません。

また弾きたくなったときに、ケースを開ければいい。

ギターは指も頭も使いますし、年齢を重ねてからも身体や頭を動かしながら楽しめる趣味の一つだと思います。

何より、好きな音楽がある限り、楽しみ方はなくなりません。

私自身にとって、今のギターとは何か。

一言で表現するのは難しいのですが、

心の支えであり、心を充実させてくれるものであり、長く付き合ってきた友達のような存在です。

若い頃のように、上手くなることだけを追い続けなくてもいい。

離れる時期があってもいい。

また弾きたくなったら戻ればいい。

好きなものと一緒に、歳を重ねる。

ギターは、そんな付き合い方ができる楽器だと思っています。

まとめ|久しぶりのギターは、ゆっくり始めればいい

久しぶりにギターを再開するなら、最初から昔と同じように弾こうとする必要はありません。

まずはクロマチックやスケールなどの基礎練習で、現在の身体とギターの感覚を合わせる。

そこに昔好きだった曲を混ぜる。

難しい曲や速弾きは、感覚が戻ってから。

忙しい大人なら、1日20〜30分でも十分です。

そして何より大切なのは、

「昔どれだけ弾けたか」ではなく、「今またギターを弾いていること」を楽しむこと。

しばらくギターから離れていた人が、この記事をきっかけに久しぶりにケースを開けてくれたら嬉しく思います。

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