
「海外の語学学校に通えば、本当に英語は話せるようになるのか?」
ワーキングホリデーや留学を考えている人なら、一度は気になることだと思います。
私自身、カナダのトロントで生活していたときに、タイプの違う4つの語学学校に通いました。
規模が大きく多国籍な学校もあれば、日本人や韓国人が多いアットホームな学校、TOEIC対策を中心とした学校、イベントや交流が盛んな学校もありました。
4校を経験した今振り返って思うのは、語学学校は「行くだけで英語が伸びる場所」ではないということです。
だからといって「語学学校なんて意味がない」とも思いません。
英語を勉強することはもちろんですが、外国人と話したり、異文化に触れたり、海外生活に入っていくきっかけとして、私にとっては意味のある場所でした。
この記事では、トロントで実際に4校へ通った経験から、語学学校に行く意味や英語力の変化、学校選びで大切だと思ったことを振り返ります。
なぜトロントで4つの語学学校に通ったのか
最初から「4校を比較してみよう」と考えていたわけではありません。
| 規模・特徴 | 生徒の傾向 | 私の印象 | |
|---|---|---|---|
| 1校目 | 比較的大規模 | 多国籍 | 海外の学校らしさを感じた |
| 2校目 | 小規模 | 日本人・韓国人が多め | アットホーム |
| 3校目 | TOEIC対策中心 | 日本人中心 | レベルが高く私には合わなかった |
| 4校目 | 小規模・イベント豊富 | 複数の国籍 | 一番思い出に残った |
当時の語学学校は、4週間、8週間、12週間といった期間ごとに授業料を前払いして通うシステムでした。
私の場合、最初の学校には確か12週間ほど通い、その後は8週間単位で別の学校へ通いました。
同じ学校を延長するという選択肢もあったと思いますが、一区切りついたところで少しリフレッシュしたい気持ちもありました。
せっかくトロントにいるのだから、違う学校も見てみたい。
そんな気持ちもあって、結果的に4つの学校へ通うことになりました。
実際に経験してみると、一口に「語学学校」といっても雰囲気はかなり違いました。
トロントでのワーキングホリデー全体については、「ワーキングホリデーを利用してカナダに行って良かったこと!」でも書いています。
【10代・20代の若者へ】ワーキングホリデーを利用してカナダに行って良かったこと!
1校目|規模が大きく、多国籍な語学学校
最初に通ったのは、比較的規模の大きな学校でした。
1クラス10〜15人ほどで、レベル別に6〜8クラスくらいあったと記憶しています。
韓国、メキシコ、ブラジルなど、いろいろな国から来た生徒がいて、4校の中では比較的国際色の豊かな学校でした。
同じ英語を学ぶにしても、さまざまな国から来た人と一緒に授業を受けること自体、日本にいた頃にはなかった経験です。
「海外の語学学校に来たんだな」という感覚を、一番強く感じた学校だったかもしれません。
2校目|小規模でアットホームな学校
2校目は、1校目よりも小規模でした。
日本人と韓国人の生徒が多く、1校目ほど国際色豊かという印象ではありませんでした。
その代わり、学校全体がアットホームでした。
先生もかなりフランクなタイプで、人によっては少し「適当」と感じることもあったかもしれません。
ただ、私が通った4校を振り返ってみても、「この先生はちょっと……」と思うような先生はほとんどいませんでした。
先生によって教え方や生徒との距離感は違います。
真面目な先生だから自分に合うとも限りませんし、フランクだから悪いとも限りません。
学校の規模やカリキュラムだけでなく、先生がどれくらい生徒と向き合っているのか。
そして、その雰囲気が自分に合っているのか。
実際に通ってみると、こういう部分も大切だと感じました。
3校目|TOEIC対策中心で、私には少し合わなかった
3校目は、それまでとはかなり違う学校でした。
日本人の生徒がほとんどで、TOEIC対策を中心とした学校でした。
授業のレベルも高く、宿題も多い。
当時の私には少しレベルが高かったこともあり、正直なところ、授業はあまり楽しくありませんでした。
もちろん、これは学校が悪かったという話ではありません。
TOEICのスコアアップを明確な目標としている人には、むしろ合っていたのだと思います。
私の場合は、試験のために英語を学ぶことよりも、現地で人と話したり、生活の中で英語を使ったりすることの方に興味がありました。
学校のレベルが高ければいいわけでも、有名なカリキュラムならいいわけでもない。
結局、自分が何のために英語を学ぶのかによって、合う学校は変わってくるのだと思います。
4校目|一番思い出に残っている学校
4校の中で、私が一番楽しかったのは最後に通った学校です。
比較的小規模で、1クラス最大15人ほど。学校全体でも3〜4クラス程度だったと思います。
日本人、韓国人、メキシコ人などがいて、授業以外のイベントや交流も多い学校でした。
放課後に先生と一緒に映画館へ行ったり、みんなで花見をしたりしたことも覚えています。
そして何より印象に残っているのが、先生と生徒でバンドを組んだことです。

私はギターを担当しました。
先生はピアノやアコースティックギター、生徒はドラムやヴォーカルなどを担当し、
カナダ人やメキシコ人の先生、日本人や韓国人の生徒が一緒になって演奏しました。
言葉も育った国も違います。
それでも、一緒に音を出せば一つの曲を演奏できる。
ギターを弾いてきた私にとって、音楽は言葉の壁を越えて人とつながれるものなんだと実感した出来事でした。
このときのバンドでの出来事は、「海外留学中に経験した音楽セッションでの1コマ!」でも詳しく書いています。👇
また、一緒に練習していると、物事の進め方や感覚の違いにも気づきます。
自分ではそれほど几帳面な性格だと思っていなかったのですが、違う文化で育った人たちと何かをやってみると、
自分が意外と慎重に物事を進めようとすることにも気づきました。
英語そのものとは少し違いますが、こういう発見も海外で人と関わったからこそ得られたものだと思います。
語学学校に通って、本当に英語は伸びたのか?
これは正直なところ、何とも言えない部分があります。
語学学校へまったく通わなかった自分と比較することはできないからです。
「語学学校へ行ったから、英語が劇的に伸びた」と言えるほどの実感もありません。
ただ、伸びたか伸びなかったかの二択で聞かれれば、私は伸びたと思います。
学校へ行けば、英語を勉強する時間が自然と作られます。
テキストを使って授業を受け、宿題も出される。
周りには同じように英語を勉強している生徒がいるので、一人で勉強するよりもモチベーションを維持しやすい部分もありました。
そして何より、英語を話す機会が増えます。
先生だけでなく、いろいろな国から来た生徒と英語でコミュニケーションを取る。
学校で学ぶことと、普段の生活の中で英語を使うこと。
その両方があって、少しずつ身についていった感覚です。
少なくとも私は、行かなかった方が良かったとは思っていません。
語学学校は、ただ座っているだけではもったいない
一方で、学校に通っていれば自然に英語が話せるようになるわけではありません。
授業中に何も話さず、ただ座って先生の話を聞いているだけでは、せっかく海外まで行っても得られるものは少なくなります。
実際、周りの生徒を見ていても、積極的に授業へ参加する人もいれば、あまりモチベーションが高くなさそうな人もいました。
- 多少間違っていても自分から話してみる。
- 分からなければ聞いてみる。
- 授業以外でも人と関わってみる。
語学学校では、ある意味オープンマインドでいることが大切だったと思います。
学校は英語を使う環境を用意してくれます。
でも、その環境をどこまで使うかは自分次第です。
英語で日記を書いたことは意味があった
学校以外でやっていたことで、今振り返っても良かったと思うのが英語で日記を書くことです。
残念ながら当時の日記そのものはなくしてしまいましたが、その日にあったことを、分からない単語を調べながら英語で書いていました。
教科書にはいろいろな例文が載っています。
でも、自分が実際に話したいのは、自分が日々経験していることです。
- 「今日はこんなことがあった」
- 「こんな場所へ行った」
- 「こんな人と話した」
それを無理やりにでも英語にしてみる。
そうすると、自分の生活で本当に使う単語や表現を調べることになります。
派手な勉強法ではありませんが、これはやっておいて良かったと思います。
海外では日本人と付き合わない方がいい?
留学やワーキングホリデーでは、
「せっかく海外へ行ったのだから、日本人とばかり一緒にいない方がいい」
という話をよく聞きます。
英語学習だけに絞れば、これはある程度その通りだと思います。
日本人同士でずっと日本語を話していれば、その時間は英語を使いません。
ただ、実際に海外で暮らすとなると、それだけではありません。
同じ土地で生活している日本人同士だからこそ交換できる情報もあります。
生活に必要な情報だったり、お得な情報だったり、現地で困ったときの相談だったり。
慣れない海外生活の中で、母国語で話せる相手がいることは心強いものです。
だから「日本人とは絶対に付き合わない」とまで決める必要はないと思います。
日本人とも付き合うし、外国人とも積極的に交流する。
英語を勉強するという目的を忘れなければ、それでいいのではないでしょうか。
教室で習う英語だけでは、実生活は乗り切れない
語学学校で勉強したあと、実際に海外で生活したり仕事をしたりすると、当然ながら教科書通りにはいきません。
私もトロントでは、その後イタリアンレストランで働きました。
仕事となれば、相手はこちらの英語力に合わせて話してくれるわけではありません。
日常生活でも同じです。
その場で使われる言葉やボキャブラリーは、実際に生活していく中で覚えていくものもたくさんありました。
だから私の場合、語学学校だけで英語を勉強するというより、
- 学校で勉強する。
- 外へ出て実際に使う。
- 分からないことが出てくる。
- また覚える。
そんな繰り返しだったと思います。
今なら「イベントや交流の多さ」で学校を選ぶ
4校を経験した私が、今もう一度トロントで語学学校を選ぶなら、イベントや交流の多さを重視します。
もちろん先生やカリキュラムも大切です。
ただ、今でも強く記憶に残っているのは、教科書の内容よりも人と一緒に何かをした経験です。
4校目ではバンドを組んだほか、放課後に先生と映画館へ行ったり、花見をしたりしました。
誰かが学校を卒業するときのフェアウェルパーティーや、食べ物を持ち寄るポットラックパーティーのような交流の場もあります。
そういう場所へ行けば、自然と人と話します。
当時の私も比較的人とは話していた方だと思いますが、今の自分が当時の自分に一言伝えられるなら、
「もっとがむしゃらに、いろいろな人の中へ入っていけ!」
と言います。
せっかく海外まで行ったのだから、多少図々しいくらいでもいい。
もっと人と話して、もっといろいろな場所へ行けば良かったと思います。
AI時代でも海外の語学学校へ行く意味はある?
ここは、私がトロントにいた頃と現在では大きく事情が変わったところです。
今は日本にいても、英語を勉強する方法がたくさんあります。
オンライン英会話もありますし、ChatGPTのようなAIを使って英会話の練習をすることもできます。
そう考えると、英語を勉強することだけを目的に、高いお金を払って海外の語学学校へ行く必要性は以前より小さくなっていると思います。
文法を勉強したり、単語を覚えたり、英会話を練習したりすることは、日本でもかなりできます。
それでも私が海外の語学学校へ行った経験を「意味がなかった」と思わないのは、そこで得たものが英語力だけではなかったからです。
- 違う国から来た人と同じ教室で勉強する。
- 授業が終わったら一緒に遊ぶ。
- 食事をする。
- 先生や生徒とバンドを組む。
- 自分とは違う考え方や文化に触れる。
- こうした経験は、自宅で英語を勉強するだけではなかなか得られません。
今の時代に語学学校へ行く価値があるとすれば、英語を教えてもらうことだけではなく、英語を使って人と関わる環境に身を置くことなのだと思います。
今の私なら、まず8週間くらい通う
もし今の私がもう一度ワーキングホリデーへ行くなら、語学学校はまず8週間くらいでいいかなと思います。
- 最初に学校へ通って、英語を使う環境や海外生活に慣れる。
- いろいろな国の人と話す。
- 学校のイベントにも参加する。
そしてある程度慣れてきたら、学校の外へ出て仕事や生活の中で英語を使っていく。
今ならそんな流れを選ぶと思います。
私自身は結果的に4校へ通いましたが、現在は日本にいながら補える勉強もたくさんあります。
長く学校へ通えば、それだけ英語が伸びるとも限りません。
期間よりも、その時間をどう使うかの方が大事です。
結局、カナダの語学学校へ行く意味はあるのか?
私の答えは「行く意味はある」です。
ただし、語学学校に通っていれば自然に英語が話せるようになる、という意味ではありません。
- 英語を勉強する環境ができる。
- 同じように英語を学ぶ仲間と出会える。
- 外国人とコミュニケーションを取るきっかけができる。
- そして異文化の中で生活する最初の一歩にもなる。
そこには、海外の語学学校だからこその価値があります。
一方で、そこで何を得られるかは自分の行動によってかなり変わります。
私自身、15か月ほど過ごしたトロント生活全体の中で、語学学校が自分に与えた影響を点数にするなら、直感では70点くらいです。
100点ではありません。
英語が劇的に上達したとは言えませんし、学校の外で学んだこともたくさんありました。
それでも4つの学校へ通り、さまざまな国の人と出会い、一緒に勉強し、遊び、音楽までやった。
そうした経験まで含めると、私にとって語学学校はトロント生活の大切な一部でした。
これから海外の語学学校へ行く人には、授業を受けるだけで終わらせてほしくありません。
学校の外へ出て、人と話して、一緒に何かをやってみる。
教室の外まで含めて語学学校を使う。
4校を経験した今、一番伝えたいのはそこです。
トロントで過ごした15か月を本にしました

語学学校は、私のトロント生活の一部でした。
その後、イタリアンレストランで働き、ニューヨークやナイアガラへ行き、音楽を通していろいろな人と出会いました。
バンド活動を終えたあと、25歳でカナダへ渡った当時のことは、Kindle『夢が終わったあと、トロントへ』にまとめています。
語学学校だけではなく、海外で暮らしながら経験した仕事、旅、音楽、人との出会いについて書いた一冊です。
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