
LUNA SEAの真矢と、SIAM SHADEの淳士。
日本のロックシーンを代表する2人のドラマーには、長年にわたる師弟関係があります。
淳士はデビュー前、LUNA SEAのローディーとして活動し、真矢のそばでドラムや機材について学んでいました。
2人の関係性を簡単に表すなら、
真矢 ⇒ 師匠・兄貴分
淳士 ⇒ 弟子・弟分
といった関係です。
その後、淳士はSIAM SHADEのドラマーとして活躍し、テクニカルな演奏でも知られるドラマーになりました。
では、ドラマーとして見た場合、真矢と淳士はどちらが上手いのか?
音楽はスポーツではないので単純に勝敗を決めることはできませんが、
この記事では演奏テクニック、グルーヴ、音楽センス、ライブパフォーマンスという視点から、2人の違いを比較してみます。

上図:淳士
当時から真矢のドラムのテクニックとセンスは、周りのバンドと比べても群を抜いていたので、他にも沢山のローディー(弟子)がいたようです。
今はどっちが上手いの!?
音楽の良し悪しや実力は、スポーツのように勝ち負けがはっきりしてる世界ではないので、判断が難しいですが、
できるかぎり見える化してみたいと思います。
あくまでも個人的な見解でいくつかカテゴリー分けをして2人のドラマーとしての実力を見てみたいと思います。
SIAM SHADEのドラマー・淳士は上手い?
SIAM SHADEの楽曲を聴くと、淳士の演奏技術の高さはすぐに伝わってきます。
手数の多さ、ツーバス、変拍子への対応、細かなフレーズの組み立てなど、非常にテクニカルな演奏をするドラマーです。
特にSIAM SHADEはハードロックやプログレッシブな要素を持つ楽曲も多く、ドラムにも高い演奏力が求められます。
実際にコピーしてみると、淳士が叩いているフレーズを覚えて再現するだけでもかなり大変です。
そのため、「SIAM SHADEのドラムは上手いのか?」と聞かれれば、私は間違いなく上手いと思います。
ただし、師匠である真矢とは「上手さ」の種類が少し違います。
演奏テクニック!
ドラムの演奏技術力として見てしまえば、淳士の方が上手いし、難しいことをやっています。
それぞれのバンドのカラーの問題もありますが、手数・変拍子・ツーバス・フレーズの組み立て方などを考慮してもわかりやすい巧さ加減があります。
1曲をコピーするのにも淳士が叩いてるフレーズを覚えたり習得するのはすごく大変です。
リズム感!(グルーヴ感)
ただ単に上手いドラマーと魅力のあるノリやすいドラマーとの差を分ける大切なグルーヴ感を高いレベルで持っているのは真矢です。
もうこれは、世界基準で考えてもトップクラスだと思います。
超シンプルな8ビートや16ビートを叩いても心地よいノリと歌心があり、気持ちよく歌を聴かせてくれる曲の雰囲気を作ってくれます。
これは、真矢が部類のお祭り好きで和太鼓を昔から叩いていたことも音に命や表情を乗せるという意味では少なからず影響があると思います。
音楽センス!
ドラムの何を持って音楽センスが高いと感じるかは人それぞれかと思いますが、やはりベーシストとの絡みはとても大事だと思います。
これに関しては両者とも甲乙つけがたいです…。
2人ともすごく緻密に考えてベースとのコンビネーションや歌のメロディーをいかに引き立てるかを考えて曲を作っています。
なので、ここは引分けです。
ライブパフォーマンス力!
バンドの中で一般的には、花形楽器とは言われないドラムでいかにかっこ良く目立って叩くか!?
人を惹きつけて「ドラムをやってみたい!」とどれだけの少年少女たちの目と心を鷲づかみにしてきたか!?
これは、圧倒的に真矢の勝ちです。
本人には申し訳ないですが、決してルックスに恵まれたタイプではないですが、ドラムを叩いてる姿や熱いパフォーマンスはマジでかっこいい!!
真矢が語るプロになるための条件!
以前特番がやっていてその中で語ってくれたメッセージがあります。
インタビュアー:「こんだけ栄枯盛衰の激しい音楽業界でバンドとして生き残っているのは努力・根性を越えて天才性みたいなものもあるんですか?」
バカさが必要だよね!
自分がプロになると言って、一滴の疑いがあったらできない、それに対して。 ー真矢
超シンプルな言葉ですが彼らしくすごく心に響きました。
確かにLUNA SEAのメンバーからは誰一人として、疑いの心があるようには思えませんからね。
自信やプライドは、厳しい音楽業界で戦うためには必要な資質だと思います。
音声動画はこちら。
PS:
この2人はトーク力もあって普通に話を聞いていておもしろいです。
リップサービスもファンへの愛情表現の表し方ですね。
真矢から淳士へ託されたLUNA SEAのドラム
2人の長い師弟関係を語るうえで、欠かせない出来事があります。
2025年、真矢は脳腫瘍を公表し、治療に専念することになりました。
そして同年11月の「LUNATIC FEST. 2025」では、LUNA SEAのドラムを淳士に託しました。
かつてローディーとして真矢のそばで学んでいた淳士が、長い年月を経て師匠の代わりにLUNA SEAのドラムを叩く。
この出来事は、単なる「師匠と弟子」という言葉だけでは表せない、2人の関係を象徴しているように思います。
2026年、真矢さんの逝去
2026年2月17日、真矢さんは56歳で亡くなりました。
この記事を最初に書いた頃、私は2人を「師弟対決」という少し遊び心のあるテーマで比較していました。
しかし今振り返ると、2人の関係で本当に面白いのは「どちらが上手いか」という勝敗ではなかったように思います。
結論:淳士は「技」、真矢は「グルーヴと存在感」
あえてこの記事の問いに答えるなら、私はこう考えます。
演奏テクニックなら淳士。
グルーヴやライブでの存在感なら真矢。
だから、「どちらが上手いか」を一つの物差しだけで決めることはできません。
かつて真矢のそばで学んでいた淳士がSIAM SHADEのドラマーとして成長し、長い年月を経てLUNA SEAのドラムまで託された。
その事実こそが、この2人の師弟関係を最もよく表しているのかもしれません。
真矢さんがLUNA SEAで刻んできたドラムと、その背中を見て育った淳士。
2人の演奏は、これからも日本のロックを聴いてきた多くの人の記憶に残り続けると思います。