カッティングギターの名手として名高いギタリストのナイル・ロジャース。(以下:ナイル)
ナイルは、1970年代以降のディスコサウンドの重鎮バンドであったCHIC(シック)の中心人物であり、その後もマドンナやデヴィット・ボウイやダイアナ・ロスなどをプロデュースし、数々の大ヒット作品を生み出している大物ミュージシャン兼プロデューサーである。
近年では、ダフト・パンクとコラボレートし、グラミー賞(2,013年)を受賞し、しばらくは裏方に徹していた彼がまた表舞台に出てきたことでも話題を呼びました。
リズムギターの名手!
ナイル・ロジャースのギタープレイの特徴は、何と言っても心地よいグルーヴ感を生み出すカッティングギターだ!
ギターフレーズ自体は、シンプルなものが多いけど、選ぶコードトーンのセンスや、ベースやドラムとの兼ね合いも考えた絶妙なバンドアンサンブルのバランス加減は、まさに職人という感じである。
ついつい陽気に身体が動いてしまうファンキーサウンドは、多くのギタリストにも影響を与えている。
リズムギターのコツ!
ギターマガジンのインタビュー記事でストレートに応えている内容があったので一部を紹介します。
(以下記事を一部引用)
インタビュアー:あなたのようにグルーヴィーなリズム・ギターを弾くコツを教えて下さい。
ナイル・ロジャース:最初に私がやったことは、メトロノームを使ってプレイすることだった。
今ではクリックがあるけど、私が若い頃にはメトロノームしかなかったからね。
この練習では、"メトロノームの音が聴こえなくなるまで"プレイし続ける。
そして、"メトロノームの音が消えた"ということは、そのグルーヴが身体に染み込んだということだ。
本当にファンキーなプレイをしたいと思った時にバーナードが教えてくれたんだけど、とにかく同じテンポで1つの音をオルタネイト・ピッキングで弾き続ける。
まずは、グルーヴの前で(前ノリ)… そのあとにうしろで(後ノリ)… 最後にグルーヴの真上で(ジャスト)…。
これをひたすら繰り返し練習したんだ。これをやっていて「ヒーズ・ザ・グレイテスト・ダンサー」のような曲ができたんだ。
この練習をやり続け、とにかくすべての音符をクリーンで素早く弾けるように頑張るんだよ。
この感覚を掴むと突然ファンキーなプレイができるようになる。
あと、自分が聴きたいプレイをしているギタリストやミュージシャンのプレイをしっかり聴くことも大事だ。
私もジェームス・ブラウンやジミ・ヘンドリックスなどを聴き込んだし、彼らのレコードを何度も聴いているうちに、音楽の中に隠れている細かい部分が理解できるようになってきた。
それがプレイの"エクストラ"な部分なんだよ。
そして、弾き続けていくうちに、いろんな音が聴こえてきて、弾いている音楽が興味深いものになっていく。
ファンクでもダンス・ナンバーでも、ロックでも、この点は変わらない。
これまで私がプレイしたどの曲を聴いても、今説明したような変化に気づくはずだよ。
ほら、私はピアノを弾く右手のようにギターを弾いているんだから。
やはり、メトロノームを使っての地道な練習が必要のようですね…。
最後にCHIC(シック)の代表曲を紹介します。
「Le Freak」
多分一度は、耳にしたことがある曲だと思います。
やっぱりこのグルーヴィーなキレのあるカッティングギターは最高ですね。(右手のピッキングが肝ですね)
しかも音作りは、ほとんどエフェクターは使わずシンプルですからね。
音作りに関しては、下記の記事を参照して下さい。