2019年8月24日から公開されていた映画「ジョアン・ジルベルトを探して」のドキュメンタリー映画を観てきました。
この映画は、今年7月6日にこの世を去ったブラジル出身のギタリストである、ジョアン・ジルベルトに憧れた作家が、彼に直接会いに行く旅路を撮影したものです。
なので、主人公はどうしてもジョアンに会いたいと思う作家目線なので、少し一風変わった内容のものでした。
ジョアン・ジルベルト
ブラジル出身の歌手、ギタリスト。
作曲家のアントニオ・カルロス・ジョビンや作詞家のヴィニシウス・ヂ・モライスらとともに、ボサノヴァを創成したとされる。
「ボサノヴァの神様」、「ボサノヴァの法王」とも呼ばれた。
2003年に初の日本公演が実現し、その後も来日を重ね、日本でも多くのファンを持つジョアンだったが、2019年7月6日にリオ・デ・ジャネイロの自宅で死去した。(享年88歳)
歌とギターだけで「ボサノヴァ」という新しい音楽ジャンルを作った方なので、本当に偉大なミュージシャンの1人です。(音楽史にも残ります)
映画を観た感想!
ボサノヴァの神様へ会いに行く映画を見てきた。
ブラジルの風景美と軽快な音楽で心に栄養をもらいました。#ブラジル#ギター pic.twitter.com/oYQ5AOJzdb
— キングひで@ギターブロガー🎸 (@hidetaka0908) September 11, 2019
1人のミュージシャンに会いに行くのにこんなに苦労して時間も費やし、色んな人の力も借りながら進んでいくのかと率直に思いました。
ネタバレをすると結局本人とは対面することはありませんでしたし、親しい間柄の人でさえ、人を寄せ付けずに隠遁生活を送る彼の孤高さと、ミステリアスな側面も相まって特別な存在であることを認識させられます。
ただし、映画の描き方が飾らない感じとボサノヴァという軽快な音楽とブラジルのキレイな景色がミックスして、音楽好き以外な人でも十分に楽しめる内容のものでした。
私自身もそんなにジョアン・ジルベルトのことや、ボサノヴァの音楽に触れる機会がありませんでしたが、この映画を機にもっと深く知りたいと思いましたし、遠いブラジルにも直接行き、その国の空気感や人のエネルギーを感じたいと思いました。
そして、真のアーティスト(芸術家)は、孤独を愛し、変なこだわりがあって個性が独特だから多くの人の心に残る作品を作れるものかなと...。
ボサノヴァの特徴!
ボサノヴァという音楽は、サンバのリズムとジャズのように複雑で美しいコードのハーモニーがかけ合わさった音楽で聴いていてとても心地良い音楽です。
基本的には、ナイロン弦のクラッシックギターを指弾きで奏でて、一聴すると簡単そうに弾けそうな感じがしますが、実際に演奏してみようと思うとこれが難しいです(笑)。
リズムパターンがポップスなどで慣れている4拍子ではなく、2拍子なのでコード進行の移り変わりが早く、且つテンションコードが中心なので、少し練習したぐらいでは弾けるようにはなりません。
それをポルトガル語の歌詞で歌いながらギターを弾くとなると、なかなか日本人にとっては敷居が高いと思ってしまう音楽ジャンルの1つかもしれません。
ただギタリストにとっては、独特なリズム感と複雑なコード感を勉強するにはうってつけの音楽ジャンルであり、まじめに練習すればかなりギタースキルもセンスも磨かれると思います。