一昔前と比べると人気マンガである、BLUE GIANT(ブルージャイアント)の後押しや、おしゃれなBGMや勉強用の音楽として親しまれてきているジャズ音楽。
しかし、それでもなおロックやJ-POPなどと比較すると、敷居の高さや何か難しそうというイメージが一般的にはあると思います。
タレントのタモリさんの言葉の中に「ジャズという音楽のジャンルはない。ただ、ジャズ的な生き方をする人間はいる」という哲学めいた比喩があるように、大人のたしなみとしては最高の教養の1つです。
今回は、ジャズの超入門編として、厳選して3つの名盤を紹介してジャズの魅力を知ってほしいと思います。
ジャズとは!?
ジャズ音楽に定義はなく、あらゆる音楽のリズムや理論などをミックスしたものがジャズであり、その自由さが最大の特徴です。
ブルース・ゴスペル・シャンソン・ダンスミュージック・ロックなどが融合して進化していきました。
生まれた背景!
ジャズ発祥の地は、アメリカのルイジアナ州のニューオリンズ。
背景は明るいものではなく、労働力としてアフリカから連れてこられた黒人が重労働の過酷さや愚痴などを歌ったブルース音楽がルーツ。
そこから発展して1920年頃からパレードのマーチングバンド用にアレンジされた音楽です。
時代と共にオーケストラのようなビッグバンドから少人数編成での即興演奏(アドリブ)などを入れて、より一層自由さとスリル感が増していき音楽の密度が高まっていきます。
背景や歴史を語ると長くなってしまうので、それは別記事にし、まずはジャズのおすすめの名盤3つを聴いて純粋に音楽と演奏を楽しんでほしいと思います。
オススメの名盤!
独断と偏見により入りやすいものから紹介します。
Kind of Blue:マイルス・デイヴィス
モダン・ジャズの帝王と言われているマイルス・デイヴィスのアルバムです。
マイルスの作品の中では1番完成度が高く、良い意味で余計なことをやらないです。
一貫して全ての曲が静かに流れ、絵画的な美しさが表現されています。
Waltz For Debby:ビル・エヴァンス
ジャズ界では珍しく白人系が台頭し、天才ピアニストであったビル・エヴァンスの代表作です。
とにかく和声(ハーモニー)のセンスが抜群で、20世紀の近代音楽をジャズでさらに発展させた立役者がビル・エヴァンスです。
元々クラッシックを学んでいたので、音楽理論の素養とセンスがあり、マイルス・デイヴィスからも高く才能を買われていました。
しかし、当時のジャズメンと麻薬はとても近い関係にあり、彼自身も晩年までずっと麻薬とは戦い続けていました。
Ballads:ジョン・コルトレーン
ジャズ通に限らず一般的にもよく知られているスローバラード集です。
努力の人であるテナー・サックスのジョン・コルトレーンとピアニストであるマッコイ・タイナーとの演奏が本当に素晴らしいです。
ジョン・コルトレーンはどちらかと言うと、テクニックを前面に出して吹きまくるタイプですが、この作品では、マッコイ・タイナーの美しい伴奏をバックにメロディアスに吹いています。
時代を越えて聴き継がれる名作はやっぱりメロディーが美しいと思わせるそんな1枚です。
番外編、ギタリストはこれを聴け!
上記の作品にプラスしてギタリストとしては是非聴いてほしい作品があります。
それは、ウェス・モンゴメリーの「The Incredible Jazz Guitar」です。
遅咲きのジャズギタリストですが、この人のプレイは「ワン&オンリー」の天才で個性の塊です。
オクターブ奏法を用いたギターソロをしたり、ピックを一切使わずに親指で弾くギタートーンは、その温かみと丸みを帯びて唯一無二のものがあります。
まとめ!
いかがでしたか?
約100年近くの歴史があるジャズを3枚のアルバムで厳選してみました。
意外なことに日本はジャズと縁がありますし、日本人はジャズ好きな方が多いです。(60代以上はとくにその傾向あり)
その証拠にジャズ喫茶があったり、Jazz Barがあったりと、食事とお酒と音楽が密接な関係にあります。
是非かっこいい大人のたしなみや趣味の1つとして、ジャズに触れてみてほしいと思います。
ちなみに私が最初にジャズがかっこいいな思ったきっかけは、アニメ「ルパン三世」のテーマ音楽でした(笑)。