バンドスコア(TAB譜)の活用法!
「好きな曲を弾きたい!」と思った時には多くの場合、バンドスコア(TAB譜)を買ってきて楽譜を一生懸命に見ながら練習をすることが多いと思います。
私自身も最近はバンドスコアを買うことはありませんが、ギター初心者の頃はとくに好きなバンドやアーティストのスコア本を買ってきては、必死ににらめつけながら練習をしていました。
多くの場合は、弾きたい曲のギターフレーズとかを一通り弾けるようにコピーしたあとはとくにバンドスコアを見直すことはなく、本棚に入ったままホコリをかぶるか、必要ないと思って捨てるか、ブックオフとかに売りに出すかのどれかだと思います。
しかし、本当は「自分の楽器のパートだけのコピーが終わったら終了」と言う使い方ではもったいないです。
1冊のバンドスコアからは本当に多くのことを学べます。
バンドマンを筆頭にギターで何かをカバーしてる方は是非最後までご覧ください。
コード進行を細かく分析!
自分が作曲する時のネタの肥やしや引き出しを増やす為にも、コード進行を分析する習慣を身に付けておくことはとても大切です。
バンドスコアには必ずコード進行の記載があるので、まずはそれを数値化します。
例)Key=D
DM7ーBm7ーEm7ーA7 ⇒1ー6-2-5
こんな感じでルートを基準にして数字を付けていきます。
最初は慣れないかと思いますが、これを続けてやっていくと曲の分析能力が早くなるし、自分の好きな曲や他の名曲などのおいしいコード進行などを利用して作曲する時などにKey(調)を変えたりして使えますし、少し変更したりして代用できたりします。
コードの特徴を理解してアレンジなどに生かしてみる!
次にやることは、ダイアトニックコードの役割を把握することです。
一般的にダイアトニックコードの中には大きく分けて3つの種類に分けることができます。
例)Key=Dの場合
トニックコード ⇒ DM7,F#m7,Bm7(1、3、6) 安定感
サブドミナントコード ⇒ Em7,GM7(2、4) 一時安定感
ドミナントセブンスコード ⇒ A7,C#7(5、7) 不安感
このようなコード進行の度数に対するキャラクター(特徴)があります。
この程度の音楽理論を知った上で曲を分析してみるとおもしろいですし、自身の作曲やアレンジ等にも生かすことが簡単になってきます。
ベースラインを分析してみる!
ヘヴィーメタルやパンクなどの音楽ジャンルでは、ベースの役割はボトムを支えて低音を出すことが仕事なので、ルート弾きが多くあまり音楽の勉強材料にはなりませんが、ポップスやファンクやR&Bなどでは力量や音楽センスが出ています。
マイケル・ジャクソンやジェームス・ブラウンなどの音楽ではベースラインとメロディーラインがリンクしてることが多く、ベーシストの役割が大きいことがあります。
それに流れに沿った美しいベースラインを奏でる曲などは、ギタリストとしても「どんな音を使ってるのか?」を研究する際にも非常に参考になります。
リズム隊のコンビネーションを分析!
最後には、「リズム隊のドラムとベースのコンビネーションとギターとの絡みがどうなっているのか?」を分析することも重要です。
ロック系のギターを弾く人の特徴として多いのが、自分の音ばかりを気にしていて、とくにベースやドラムの音を聴いていないことが多いです。
極端な場合は、ギターソロには興味があるけれどリズムギターにはあまり関心がないケースもあります。
しかし、バンドを組んで演奏をする時にはそれだと非常に困ります。(私も苦い経験があります)
音楽の要素の3原則は、メロディー、コード(和音)、リズムから成り立っています。
とくに音楽を聴いていて心地良いと思えるようなノリを生み出す為にはリズム感はとても大切な要素です。
その為には、まずは曲のリズムを理解することが大事なので、ドラムとベースがどうアプローチして曲を展開しているのかを知ることが大切です。
ギターのフレーズだけをコピーしたら終わりではなく、コード進行や他の楽器のアプローチなども分析(勉強)してみて、自身の音楽の素養を高めてみてはどうでしょうか!?
今までには気付くことができなかった点や、自分自身の音楽センスなども多少は高まるかと思います。
音声動画はこちら。