計画を立てるのに役に立つ、孫の二乗の法則!
孫正義の成功哲学
著者:板垣英憲
まえがき 一部抜粋
「孫の二乗の法則」とは、孫が自らの成功哲学・経営指針を「二十五文字」に凝縮して表現したもの。
孫は新しい事業に挑むときや苦難にぶつかったとき、この「二十五文字」を頭に浮かべ、それぞれの成功要因にマッチしているか何度も自問自答しながらチェックし、自らの進むべき道を決断してきた。
「孫の二乗の法則」は、経営者だけでなく、万人に有用な成功法則である。
人生や仕事で大事な判断や決断を求められたとき、あるいは、何かの壁にぶつかってうまくいかないとき、一息おいて冷静になり、「二十五文字」を一字一字チェックしてみる。
そうすれば、あなたはきっと「現状突破の鍵」を手にすることができるだろう。
この本を読もうと思った理由!
この本の主人公は、ソフトバンクという大事業をたった一代で作ってしまった創業者の孫正義である。
彼の快進撃は誰もが知るところだが、そのスピード感と言ったことを実現する実行力の精度がすごく高い。(危ない橋や失敗もいくつかありますが...)
ただ、まいた種が1割でも大ヒットすれば良しとされているビジネス戦争の中で、孫正義が大きく仕掛けたことは多分5割以上の確率で成果をあげてはいると思います。
そして、やはりその成功の裏には大きな秘密があり、それを大々的に披露したのが、2010年に自らの後継者を育てるために開校した「ソフトバンクアカデミア」で語った「孫の二乗の法則」です。
その秘密を知りたいと思い、うまくまとめてくれている本書を手にしました。
哲学の基本は中国の古典とイギリスの科学的法則!
「孫の二乗の法則」は、彼が作ったオリジナルですが、ベースとなっている哲学や理論は、孫子の兵法とランチェスターの法則です。
どちらも戦争に勝つための実践書であり、それを現代のビジネス戦争にも応用できると考えて、頭文字を25文字に要約したものです。
その25文字を紹介します。
道天地将法!
読み方は、「どうてんちしょうほう」と読み、1番核となる大事な箇所です。
道 ⇒ 志を立てる
天 ⇒ 天の時を得る
地 ⇒ 地の利を得る
将 ⇒ 優れた部下を集める
法 ⇒ 継続して勝つ仕組みをつくる
やはり1番大事なのは、最初の頭文字である「道」であり、志をしっかりと立てることが大切であり、これが企業理念・文化になるものです。
頂情略七闘!
「ちょうじょうりゃくしちとう」と読みます。
頂 ⇒ ビジョンを鮮明に思い描く
情 ⇒ 情報を可能なかぎり集める
略 ⇒ 戦略を死ぬほど考え抜く
七 ⇒ 7割の勝算を見極める
闘 ⇒ 勝率7割とみたら果敢に戦う
長期的な目標や戦略を徹底して考えることの大切さを力説しています。
一流攻守群!
「いちりゅうこうしゅぐん」と読みます。
一 ⇒ 一番に徹底的にこだわる
流 ⇒ 時代の流れを見極め素早く仕掛ける
攻 ⇒ あらゆる攻撃力を鍛える
守 ⇒ 守備力を鍛えあらゆるリスクに備える
群 ⇒ 単独ではなく集団で戦う
勝ちぐせをつけるために1回でもいいからナンバー1になることが重要なようです。
智信仁勇厳!
「ちしんじんゆうげん」と読みます。
智 ⇒ あらゆる知的能力を磨く
信 ⇒ 信頼に値する人物になる
仁 ⇒ 人々の幸せのために働く
勇 ⇒ 戦う勇気と退く勇気を持つ
厳 ⇒ 時として部下に対し鬼になる
これは、リーダーとしての心構えだそうです。
とくに孫さんが強調していたのが、失敗したと思ったらプライドやこだわりを捨てて、すぐに撤退する勇気が経営者にとっては大切であると言っていました。
風林火山海!
「ふうりんかざんかい」と読みます。
風 ⇒ 動くときは風のように素早く
林 ⇒ 重要な交渉は水面下で極秘に
火 ⇒ 攻撃は火のように激しく
山 ⇒ ピンチでも決して動じない
海 ⇒ 勝った相手を包み込む
これは日本人には馴染みのあるものですね。
まとめると...
これは、孫正義も言っていますが、一生涯をかけて考えるテーマであります。
逆算思考と長期目標の大切さをかねてから重要であると言っていましたが、それを実現するためのツールが孫の二乗の法則です。
「理念・ビジョン・戦略・将の心得・戦術」という形で自分の目指す人生と照らし合わせながら読み進めると、色々とヒントがありますし、ぶれない強い軸を作ることも可能かと思います。
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